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牧野知弘の「どうなる!? おらが日本」#19 武蔵小山が新たなタワマンの街に大変貌する(2/2ページ)

牧野 知弘牧野 知弘

2020/12/16

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新たな商業ゾーン 価値創出への期待値

駅前の2棟だけでは終わらず、今後武蔵小山では小山三丁目第一地区では三菱地所レジデンス、日鉄興和不動産などが地上39階建て950戸のタワーマンションを、28年度完成を目指して計画中だ。さらに小山三丁目第二地区ではパルム商店街を跨ぐかたちで地上41階建てのツインタワーマンションが建設される予定で、北街区で600戸、南街区で400戸が、29年度の竣工、30年度の入居開始を目論んでいる。

なんとこれからの10年間でムサコこと武蔵小山は、タワマン本家ムサコの武蔵小杉に負けず劣らずのタワマンの街に大変貌することが予定されているのだ。

工場街だった武蔵小杉は、タワマンの街になった後も、どことなく殺風景なイメージをいまだに引きずるのに対して、武蔵小山は既存の商店街や後背地に広がる閑静な住宅街の環境のなかに、にょきにょきと立ち上がってくる。

古き良き商店街の趣も最近では大手チェーン店が増え、だいぶ様相が変わってきているが、タワマンの新住民たちが交わることで、また新たな商業ゾーンを形成しそうである。

武蔵小杉は浸水騒動でだいぶ価値を下げたといわれるが、目黒の下町、武蔵小山はどんな不動産価値を創出していくのか楽しみである。

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この記事を書いた人

株式会社オフィス・牧野、オラガ総研株式会社 代表取締役

1983年東京大学経済学部卒業。第一勧業銀行(現みずほ銀行)、ボストンコンサルティンググループを経て1989年三井不動産入社。数多くの不動産買収、開発、証券化業務を手がけたのち、三井不動産ホテルマネジメントに出向し経営企画、新規開発業務に従事する。2006年日本コマーシャル投資法人執行役員に就任しJ-REIT市場に上場。2009年オフィス・牧野設立、2015年オラガ総研設立、代表取締役に就任。著書に『なぜ、町の不動産屋はつぶれないのか』『空き家問題 ――1000万戸の衝撃』『インバウンドの衝撃』『民泊ビジネス』(いずれも祥伝社新書)、『実家の「空き家問題」をズバリ解決する本』(PHP研究所)、『2040年全ビジネスモデル消滅』(文春新書)、『マイホーム価値革命』(NHK出版新書)『街間格差』(中公新書ラクレ)等がある。テレビ、新聞等メディアに多数出演。

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