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今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人

東京都(千代田区〜港区〜中央区) 動く空中レストランで東京の街並みを独り占め 『東京レストランバス』で味わうヨーロピアンランチ(1/2ページ)

ねこやま大吉ねこやま大吉

2021/11/15

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所要時間約2時間30分 高さ4mからの東京丸ごと体験

バスでコース料理が堪能できる東京レストランバスに乗ることに。ちょっと贅沢にヨーロピアンメニューランチコースを予約した。

バスは東京丸の内を出発→日比谷公園→皇居内堀→国会議事堂→東京タワー→レインボーブリッジ→アクアシティお台場→歌舞伎座→数寄屋橋→東京丸の内に戻るコースで所要時間約2時間30分。今日は天気が抜群にいい。期待度200%である。

乗車するレストランは、三菱ふそう製ダブルデッカー2階建てバス。1983年東京モーターショーで発表後、翌年から発売されたもの。乗車定員は運行事業者によって違うものの、2階席30名、1階席6~8名、当時は36~38名の人を乗せ高速を街から街へ運んでいた。全長11.99m・全幅2.49m・全高3.78m・車両総重量19.06t・総排気量21,205cc・馬力はエンジンにもよるが400馬力近くある、まさに陸のクルーザーである。90年代初頭にエアロクイーン2代目の登場によりキングはその座を譲り第一線を退くこととなるが、時代のニーズに合うオープントップ(大型サンルーフに改造)に化粧直しされ、いまも現役で走り続けている。

乗り場に行くとドアは開いており、チェックインして階段を駆け上る。さあ出発だ。

バスがゆっくり動き出した頃、ウェルカムドリンクがテーブルに。続いて1階のキッチンからオードブルが。なんともお洒落な4連奏のオードブルはカマンベールチーズのフリット・キスのエスカベッシュカレ風味・スモークサーモンのタルタル・ベークドエッグポテトだ。

ここは地上から約4m。バスは一般道を時速20~30㎞で航行する。流れる景色を観ながら舌鼓。皇居前広場・桜田門を抜けてバスは一路東京タワーを目指す。

季節のサラダはさっぱりしたドレッシングが野菜本来の味を引き立たせる。ルーフは全開放で都会とは思えない自然な空気と爽やかな風が流れ込む。料理は太陽光下でカラフルな色合いが奇麗だ。トマトの赤、レタス・インゲンの緑、ラディッキオの紫。作られる人工光ではなく自然の光が強くなく弱くなく、まだ光合成しているかのようにフレッシュなサラダだ。

チップルーフ全開のテーブル席は当然のことながら開放感がある。前方に東京タワーが見え隠れし始めた頃、アツアツのクラムチャウダーが運ばれてきた。パイで包むとはシェフも考えている。スープが飛び出ないよう蓋の代わりをしているのだ。このバスは道路の段差などで微妙に揺れる。このため料理を載せる皿にもくぼみがあり、料理をホールドしている。パリッパリのパイを崩してスープと合わせる。濃厚なスープの中にぷりぷりのあさりが顔をだす。

東京タワーが見えるところでバスはしばし停車。タワーをバックに料理を撮影できるのも空中レストランだからこそ。

バスが再び動き出す。目指すは首都高速経由でお台場だ。ルーフが閉まり、首都高速に乗る直前にテーブルに運ばれた、温菜ムール貝のプロヴァンス風。ガーリックの香りが食欲を誘う。

ルーフを閉めているのでテーブル席はいい香りに包まれている。玉ねぎの甘さ、ムール貝の旨味、食感がたまらない。気づけば景色は東京湾上空、至福の一瞬である。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/

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