人気のフリーレント物件のウラ側 借りる際の3つの注意ポイント(3/4ページ)
賃貸幸せラボラトリー
2021/09/08
2.フリーレントは取り消されることがある プラス違約金も!?
フリーレントは場合によってはあとから取り消されることもある。このこともしっかり覚えておこう。
すなわち、入居後そこに長く住むことなく一定期間内に退去すると、いわばペナルティとして、さかのぼってフリーレントの対象となっていた期間の家賃を請求されるケースがあるのだ。
「一定期間」の設定はさまざまだ。半年、1年……と、長くなればなるほど、入居者にとっては不利となる。当然ながら、なんらかの理由で退去したくなっても、それをしにくい状態におかれる期間が増すからだ。
ちなみに、こうした「〇カ月縛り」「〇年縛り」的なやり方はフリーレントが賃貸物件に導入され始めた頃、フリーレント期間が終了するとともに別の物件に移り住んでしまう“渡り鳥”入居者がいたことなどがきっかけとなり、始まったとされている。
結果、こうしたちゃっかり者の横行を避けるため、いまではほとんどのフリーレント物件が、上記の縛りを設定しているのが実情だ。
加えて、そもそもかなり不人気なため、致し方なくフリーレントが設定されているような物件などでは、フリーレント以前に短期解約を抑えるための「違約金」が設けられている場合もある。これには特に注意を払いたい。
例えば、「1年以内に解約すると1カ月のフリーレント期間は取り消し」が設定されている物件で、なおかつ「半年未満の解約で家賃2カ月分」「半年以上1年以内の解約なら1カ月分」と、短期解約にともなう違約金が設定されている場合、半年未満で解約してしまうと出費は一気に家賃3カ月分となる。11カ月解約でも2カ月分だ。“被害”はきわめて大きい。
つまり、こうした物件では、ある意味、覚悟を決めての入居が必要となる。よく覚えておこう。
3.いきなり滞納!も
3つ目の注意点は、これはほんの軽いミスともいえるが、結果が案外重かったりするので、よく心得ておいてほしい。
「うっかり滞納」だ。
フリーレント期間が当初存在する分、家賃のことをつい忘れ、銀行口座を残高不足のままにしていたり、振り込みを忘れたりと、フリーレント期間終了後のいきなり初っ端から、家賃を滞納してしまう人がいる。
もちろん、「ついうっかり!ゴメンナサイ」でコトは済むが、1度これをやると、次が起きた際は前歴2回のカウントとなる。ぜひ注意しておこう。
この記事を書いた人
編集者・ライター
賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室