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真夜中に笑い続ける隣人…賃貸で発生する「無意識の騒音」とは何か(3/3ページ)

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窓を開けたままの会話・テレビなど

居室の窓のすぐ向こうが隣の建物の壁……と、いった環境が、賃貸集合住宅ではよく見られる。そのうえで、窓を開けたまま室内で音を出すと、漏れた音が壁に反響し、同じ建物のほかの部屋にまで響きわたることが多い。なので、これに気付かずにいると、窓を閉めていれば問題にならない程度の会話やテレビの音などであっても、容易に騒音化してしまう。気候の快適な春や秋によく見られがちなトラブルだ。なお、物件近隣の住民から賃貸住宅へ苦情が寄せられるケースにおいても、この「窓から出て行く騒音」は、原因として多分もっとも多いはずだ。

不気味……! びっくり……! ちょっと変わった実例

さらに、以下、ちょっと変わった無意識の騒音による実例も紹介しておこう。意外に多くの人の参考になるかも?

1.真夜中に笑い続ける隣人

「深夜の2時か3時過ぎ、隣の部屋から笑い声が響く。声の主はひとり。寝ているところをいつも起こされる。決まって小1時間くらい、断続的にケタケタ笑いが続く」……と、不気味な悩みを訴える入居者。

調べると、真相はこうだ。

実は、隣の人は飲食店の従業員。毎日深夜まで働き、帰宅は午前となる。そこで、楽しみはそのあと。酒を飲みながら、録画しておいたテレビのお笑い番組を観ることだった。

もっとも、深夜ということで、気遣いのできるこの人は、番組の音声をイヤホンで聴いていた。ところが、それだけでは「音」は防ぎきれていなかった。

そう。ひときわ甲高い彼の笑い声だけは、酒の酔いもあって、気づかぬうちに寝ている周囲の人を起こしてしまうほど盛大に響き渡っていたのだ。

2.最初は地震だと……

「最近、真夜中に隣室との間の壁がグラグラと激しく揺れ出す。何だろう?」

最初は地震と思い、布団から跳び起きたというその入居者。やがて、事情が判明した。

「隣に住んでいる若い方に、仲のよい人ができたようです。しょっちゅう泊りに来ています。ただし、困ったことに、2人で寝るベッドを多分こちら側の壁に密着させています。なので“ハッスル”するたびに、薄い壁がギシギシグラグラと、音を立てて揺れる状態です。いまに壁にヒビが入るのでは」

その後、隣の若い人は、オーナーから無断での同棲状態は困ると指摘され、退去したという。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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