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賃貸一人暮らしの部屋で「同棲」したくなったらまずすべきこと(4/5ページ)

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だが、結論は「それはやめておきなさい」だ。

物件が単身用の場合は特にそうだ。なぜなら、こうした「勝手に同棲・半同棲」は、高い確率で周囲の苦情を呼ぶことになる。

理由は騒音だ。とりわけ、同棲カップルが暮らす部屋からは、何かと声や音が漏れやすくなる。しかも、それが深夜にまで及びやすい。周りが単身住まいだと、そのことが特に際立つ。

なので、ひそかに同棲・半同棲状態がスタート、周りの部屋からオーナーや管理会社にクレームといったかたちが先に生じると、そのあとで同棲したいと申し出ても、「なぜ早く相談しない」「周りはもう迷惑している」と二重の腹立ちがオーナー側に生じていて、大抵は取りつく島がなくなる。これは実際あちこちの賃貸住宅で日々起こっていることで、大人として恥ずかしく、情けないパターンだ。

であれば、こんなやり方はまともな成人男女が選ぶべくもない。答えは、当然「先に相談」だ。

先に相談し、そこで同棲を“公認”されてしまえば、もしも周りから苦情が出ても、オーナーや管理会社は、両者の調整役を担うべき立場となる。相談せずに勝手に同棲を始めた契約違反の入居者を叱るような、一方的な立場には立てなくなるということだ。

もちろん、騒音被害は、受ける方は深刻だ。指摘された方は、迷惑をかけないための努力が当然必要となる。

ほどよい解決のし方を考えていくうえでも、最初に踏むべき手続きを踏み外すことは決してしないほうがいい。

「勝手に同棲」は軽い気持ちでもオーナーにとっては緊張の場面

最後に、多くの賃貸住宅の入居者が知らないことを伝えておこう。

実は、賃貸住宅の入居者が、オーナーに黙って勝手に同棲を始めてしまうこと、もっと広くいうと、勝手に同居人を増やしてしまうことは、入居者側が思っている以上に、オーナー側にとっては深刻な事態と受け取られる。

なぜか? 理由のひとつは、もちろん、素性の知れない人物が物件内に常時滞在する状態をつくられることへの不安だ。これは、自身がオーナーの立場に立ってみたらと想像すれば、誰もがすぐに理解できることだろう。

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この記事を書いた人

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賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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