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2022年の株式相場は「セル・イン・メイ」――その理由とは?(2/2ページ)

望月 純夫望月 純夫

2021/12/07

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投資信託は海外ファンド強し なぜか毎月分配も人気

少し古いデータであるが、21年9月末現在、公募投資の純資産額は160兆4088億円と過去最高を更新した。公募投信への年間純資金流入額は過去最長となる17年連続の資金流入である。20年も1年間に9兆8790億円の資金が投信に流入している。

この1年間では、上位10ファンドのうち8本が海外株ファンドで、うち6本がテーマ型ファンドで、そのうちの3本が毎月分配型である。

1年間の資金流出入ランキングの1位は、アライアンス・バースタインの米国成長株式投信Dで6078億円、2位はアセットマネジメントONEのグローバルESGハイクオリティ成長株で4691億円、3位は日興アセットマネジメントのデジタル・トランスフォーメーションで3769億円。

純資産額残高ランキングでも、第1位はアライアンス・バースタイン米国成長株投信Dで1兆3734億円、第2位はグローバルESGハイクオリティ成長株で1兆2063億円、第3位は日興アセットのグローバル・プロスペクティブファンドの9241億円。

以前、投資効率が悪いと問題になったにもかかわらず、相変わらず毎月分配型ファンドの人気が強い現象が続いている。投資信託は分配型で受け取らなくても、いつでも自分の好きな分だけ解約できるだけに、基本を知らないのか、判断するのを放棄しているのか、日本ならでは不思議な現象といえる。

※本稿は、投資における情報提供を目的としたものです。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。

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この記事を書いた人

コンサルタント、ラジオパーソナリティ

1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。

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