身近な親族から孤独死、遠い親戚…遺品整理サービス、トラブル回避のポイント(3/3ページ)
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2021/07/28
適度な関係のつくり方
では、そうしたトラブルを防ぐには、どうすべきなのか。
親やきょうだいなど身近な親族であれば、頻繁な行き来がなくてもなくて、会ったときにはそれとなく聞き出すことも可能だろう。遺品整理に詳しい司法書士はこう話す。
「家の中に何があるのか、まず把握しておきたいですね。『タンスにお金が入っていない?』とか『着物とか、早めに処分しておけば?』、『宝石類も整理しておいてね』など話をすることで、ご本人もしまったまま忘れているケースもある。高齢者ともなれば、なおさらです。
離れて暮らす親類は、弁護士や司法書士、故人の近所に住む親しい友人など、遺品整理業者を監視してくれる第三者に立ち会いをお願いするのも予防の手段です」
整理の過程で、高価買い取り対象の物品が出てくれば、それを遺品整理業者への代金とすることも可能だ。
国民生活センターによると、「大切な遺品を処分された」など、遺品整理に関するトラブルが年間100件前後寄せられているという。遺品整理で損をしない、あるいは自らが出費しないためにも、できれば家族・親族とのコミュニケーションを取っておきたいもの。コロナ禍の今、暑中見舞いや年賀状でも出して、それとなく近況をたずねながら、近づきすぎず、遠くない適度なつながりをつけてみてはいかがか。
この記事を書いた人
記者・ライター集団
政治、経済、ビジネス、マネーなどさまざまなジャンルを取材、執筆活動を行っているフリージャーナリスト、ライター、カメラマンなどによる叶舎LLC.の取材チーム。