ドラレコ特約付き自動車保険――市販のドラレコとの違いと特徴、選び方（2/2ページ）

具体的にドラレコ特約付きの自動車保険はどのようなものがあるか？

大手4社とお話したようにドラレコ特約付きの自動車保険を提供しているのは次の4社です。

・東京海上日動　ドライブエージェントパーソナル 
・損保ジャパン　DRIVING！
・三井住友海上　見守るクルマの保険（ドラレコ型）
・あいおいニッセイ同和損保　タフ・見守るクルマの保険（ドラレコ型）　

なお、ドラレコ特約付きの自動車保険とは違いますが、ソニー損保が所定のデバイス機器を搭載してアプリと連動させることで、運転スコアによって保険料が割引になる自動車保険を発売しています（GOOD  DRIVE）。

ドラレコを搭載することで損保側としてはさまざまなデータが取れるので、それを解析することで、自動車保険も次の領域に入ってくるでしょう。

加入する最大のメリットと注意点は？

加入する一番のメリットは、事故時の対応につきるでしょう。多くの人は交通事故の経験がありませんし、大けがをしている被害者がいればなおさらです。街中から少し離れたところだと、事故発生場所や事故状況を伝えることが難しいケースも少なくありません。どのような示談内容になるにせよ、解決までの流れはドラレコがない場合に比べるとスムースなのは確かです。

また、運転診断レポートがあるので免許を取得したばかりの子どもや高齢者、事故の多い人が家族にいる場合にも有用です。特に高齢の親に運転免許を返納させたいなどのときには、運転診断レポートは客観的な資料として役に立つでしょう。

一方で、コスト負担はデメリットです。

年間1万円程度の負担で数年利用することを考えれば、一般的なドラレコでもそれなりに高機能のドラレコが購入することができます。またすでにドラレコを付けている人にとっては、わざわざそれを外して付け直すほどの価値を見出せるかということもあります。

ドラレコ特約付きの自動車保険は各社似たようなものと考えがちですが、機能が統一されているわけではありません。

ドラレコ特約だけを基準に自動車保険を選ぶことは少ないでしょうが、それぞれどのような機能がついているかよく比較検討してください。単に安さだけでなく、事故が起きたときの対応の安心感について、毎月ランチ1回くらいのコストならありと考えられる人は検討の余地があるでしょう。