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「相手の非を責める葛藤」をどう取り下げるか 自分と向き合って分かったこと(2/2ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2021/04/28

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―元の旦那さんとは、現在どんな関係を築いているのですか?

元夫にとって私はなんでもいえる存在のようです。共通の知り合いもいるし、仕事関係のことも話せるようですね。私にとっても同じです。離婚を決める直前は「顔も見たくない、大っ嫌い!」と思っていたのですが、今は仲良し。結婚当初は楽しくやっていたので、その頃に戻ったような感覚です。

紙切れ一枚とはいえ婚姻関係にいると、しがらみや果たすべき役割を意識して気負ってしまうじゃないですか。今はそれがなくなってお互いラクになれたのかもしれません。

―子どもたちはパパとママの関係をどう思っているのでしょうか?

物心ついたときから、パパは別々に暮らしていたので、もうそれが普通といった感じです。私は子どもたちにうるさく注意してしまうので、子どもたちからしたら窮屈ですよね。そこへパパが来てどこかへ連れて行ってくれるのは子どもたちにとっても楽しいし、いいバランスだと思いますよ。

ただ「パパとママは離婚した」とはいっていないので、いつ伝えればいいかは唯一の心配事ですかね。

―怒りや葛藤を取り下げられない人に向けてのメッセージはありますか?

まずは自分と徹底的に向き合うことですかね。私は元夫とトラブルになったときに精神的に落ち込んで、3人のカウンセラーさんにかかりました。それを経て気付いたのは、怒りの感情があるときってすべてを相手のせいにしてしまうこと。「自分は悪くない、こうなったのもあいつのせいだ」って、思っちゃうんです。

でも、相手の行動の前に自分にも原因がある。カウンセリングを通して、私の場合の根本的な原因は母親からの愛情不足かもしれないと気付きました。

これまで考えたこともなかったのですが、潜在的に”一心に愛されない自分”、それが当然という意識が根付いていたようです。だから無意識に自分を大事に思えなくなり、一心に愛してくれない男性でもいいやと選んでいたのではないか、というものです。

私は、私に愛情を注げない人だとうすうす知っていたのに、自ら夫を選んで結婚してしまった。そう考えることもできるのかなって。

相手に非があったとしても、相手のせいにしては何も始まらないんですよね。りむすびの対談企画で窪塚洋介さんもおっしゃっていたけど、すべては自分に原因があるのだと思います。

落ち着いて、自分と向き合って、見つめ直して、納得する。自分と向き合えればきっと、相手とも向き合えると思いますよ。そして、自分の幸せを自分で見つけていけるのだと思います。

私はもしこれからパートナー関係になる人がいるとすれば、お互い思いやりを持って何でも話せる人がいいですね。ベッタベタに甘えてみたいです(笑)。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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