ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

続くコロナ禍、我慢はいつまで? 「旅行」を以前よりも楽しくしたい人への4つのヒント(2/2ページ)

朝倉 継道朝倉 継道

2021/12/21

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

3.お土産は、普段買うべき物をわざとゲット!?

旅行の土産には2種類ある。ひとつは自分のための思い出の品、もうひとつは他人に配るためのいわゆるお土産だ。

このうち、自分のために買うお土産で、面白いことを実行している人がいる。それは、日常の買い物を「わざわざ旅先でする」という変わったアイデアだ。

その人曰く、「例えば、秋に旅行した先で、普段利用するブランドが展開しているその町の支店に入り、そこで冬物の服なんかを買っちゃうんです――」

ちなみに、この人が暮らすのは東京の都心だ。働いているのも同じく都心。あらゆるブランドの店が自宅か職場の近くにあり、「そこで買えばいいのになんでわざわざ旅行先で?」と誰もが思うが、そうではないのだそう。

「福岡に野球を観に行ったときに買ったアクセサリー……お国訛りの楽しい店員さんがいた仙台のお店の洋服……凍える氷点下の札幌で購入したウールの帽子……どれにも思い出がくっつくでしょ? それがとても好きなので」

なるほど。とても豊かな発想なのかもしれない。

4.職場でお土産配りません!

最後もお土産の話だ。日本人の抱える重苦しいマターのひとつ(?)職場への旅行土産のことを話したい。


旅行での悩みのタネ「職場お土産問題」/©︎powerbeephoto・123RF

これを買うために旅先では貴重な時間を奪われ、カバンやスーツケースの中身もわが物顔に占領され……。実は多くの人がやめたがっているであろう、不思議な慣習である職場でのお土産配り。

やや似た存在である忘年会が、コロナの逆風を食らい、このごろ廃れつつあるのに比べ、こちらはコロナが過ぎ去るとともに再び復活するであろうことがおそらく目に見えている。

一方、私が過去に見てきたなかには、そんな悩みなどどこ吹く風――たとえいずこへ旅行しようとも、職場ではお土産を一切配らない人がいた。

「でも……それって普段から周りの空気を気にしないスタイルを貫いていたり、そう宣言したりしている強気な人の例でしょ? 誰もが集団の中ではそうはなれないから、みんな苦労してるんじゃない?」

否、そうではない。

その人、決して孤高のキャラでもなく、気難し屋さんでもない。ある意味迎合型で、周りにはとても親しまれていた気さくな人気者なのだ。

説明しよう。実はその人、旅行土産は買ってこないが、普段の小さな手土産ならばしょっちゅう買ってくる。

昼休みに外出したあと、「デパートに寄ったら、これ物産展で売ってたよ。すごく美味しいからあとでみんなで食べよう」

外の仕事先から戻ると、「今日は暑いんでシューアイス思わず買っちゃった! みんなの分もあるよ」

こんな風に、普段からあふれる仲間愛を示していたこの人が、実は、非合理な旅行土産や帰省土産だけは決して買ってこないことについぞ気付かずにいた人も、結構多かったはずだ。

この著者のほかの記事
団塊の世代を洗った定年の波 調査対象全員が高齢者となった「中高年者縦断調査」
不動産投資は「立地利用価値」の分配か――21年のビッグワード 新しい資本主義の「分配」を考察する
「京アニ」「座間」事件が賃貸住宅に残す暗い影 隣人が怖い…の不安を拭え

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

コミュニティみらい研究所 代表

小樽商業高校卒。国土交通省(旧運輸省)を経て、株式会社リクルート住宅情報事業部(現SUUMO)へ。在社中より執筆活動を開始。独立後、リクルート住宅総合研究所客員研究員など。2017年まで自ら宅建業も経営。戦前築のアパートの住み込み管理人の息子として育った。「賃貸住宅に暮らす人の幸せを増やすことは、国全体の幸福につながる」と信じている。令和改元を期に、憧れの街だった埼玉県川越市に転居。

ページのトップへ

ウチコミ!