人生100年時代 日本中を"渡り鳥"のように暮らす生き方 〜自分の知らない地域に触れて、はじめての自分に出会う〜(3/3ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2021/04/26
テレワークができる移住先を提供する企業の変化
全国にある渡り鳥ハウスを利用するには、wataridoriに会員登録することが必要だ。個人はもちろん法人で登録することも可能。企業が、従業員のテレワークができる移住先として利用するというかたちもあるそうだ。こんな事例もある。
「ある法人オーナーさんがお持ちの別荘を渡り鳥ハウスとしてお借り受けしました。オーナーさんの先代がお建てになった大変立派な別荘です。これまではオーナーさんが経営する法人の保養所として利用されていたそうですが、だんだん利用頻度も下がってしまい、今では年に数回の利用に留まっているそうです。そして、社員のみなさんから『この別荘以外に他の地域にも行きたい』という声に応えて、今回別荘を私たちに貸し出す一方でwataridori法人会員になっていただいたのです」
wataridoriに貸し出すことで別荘の利用頻度が高まるだけでなく、全国の渡り鳥ハウスを保養所や研修所として使える。このオーナーは、「一石二鳥どころか百鳥だね」と喜んだそうだ。
「これからのビジネスは必ずしも都会のど真ん中でやるのではなく、地方の豊かな自然環境の中で発想することも大切なのではないでしょうか。地方の人たちの知恵や工夫を取り入れながら、地域を選択する法人は今後増えてくることでしょう。そうした要望の受け皿としても、wataridoriはその機能をいかんなく発揮できるものと確信しています」
渡り鳥のように全国を飛び回り、自分を再発見する暮らし。このような住まいにおける多様性がスタンダードになれば、全国の空き家問題も解決へ向かって活性化していくかもしれない。
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