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気になる定年後はフリーランスで働く そのメリットとデメリットは?(3/3ページ)

小川 純小川 純

2020/01/26

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フリーランスのメリットは、在職老齢年金は厚生年金加入者が対象になるためフリーランスとして働く場合、どんなに稼ぎがあっても年金はカットにならないということ。また、自営業として毎年、確定申告をすることになるので、業務な必要なものは経費として控除の対象になる。たとえば、仕事でつかった交通費や携帯電話、自宅で仕事をするなどしている場合は光熱費なども生活費と按分して必要経費とすることができる。

また、フリーランスでは厚生年金が外れるため、厚生年金の負担がなくなる。もし、老後資金が不安であれば掛金が全額所得控除できる「小規模企業共済制度」の活用も可能だ。

また、60歳未満の配偶者の国民年金保険料が増えることになるが、これは再雇用されても同じで、60歳以降は60歳未満の配偶者を扶養にしても、国民年金保険料の負担が生じる。ただ、保険料を負担した場合は、社会保険控除になる。

一方、健康保険は国民健康保険料になり、その負担はあるが、これも金額が一方的に決められる社会保険と違って、確定申告などをしっかりやることで負担を軽減することが可能だ。逆に、65歳以降も年金に頼らずやっていけるのであれば、「年金の繰り下げ受給」を行い年金を増やすという方法もある。

もちろん、メリットの裏にはデメリットも。それは会社とは雇用関係でなくなるので、いつ切られるという不安定さだ。しかし、これも会社との交渉で、しっかりとした契約を結ぶことである程度は回避可能なはず。また、契約が継続されるかは、仕事の結果次第になるはずだ。このあたりはまさにビジネスパーソンとしての腕の見せどころではないだろうか。
むしろ、こうしたデメリットは仕事へのモチベーションにもつながるのではないか。また、フリーランスなのだから、スキルさえあれば1つの会社に縛られることなく、さまざまな会社の仕事を請け負うことも可能になる。

要は、考え方次第。定年後、仕事がなくなると思うのではなく、フィールドが広がると考えれば老後の不安も解消するのではないだろうか。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

週刊、月刊誌の編集記者、出版社勤務を経てフリーランスに。経済・事件・ビジネス、またファイナンシャルプランナーの知識を生かし、年金や保険など幅広いジャンルで編集ライターとして雑誌などでの執筆活動、出版プロデュースなどを行っている。

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