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究極の「和」のかたち #1 ——茶室のインテリア・オーナメントの基本(2/2ページ)

MieMie

2021/12/17

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籠、金属、陶磁器…花入れにもある「格式」

花入れには竹、籠、金属、陶磁器などがありますが、花入にも格があって「真」「行」「草」の順位に分けられます。

「真」は一番格が高く、胡銅(こどう:銅、錫、鉛が原料の暗黄色の合金)、唐銅(からかね:銅や錫に鉛、鉄、ニッケルなどを加えた青黒色の合金)、唐物青磁の材質。

「行」は二番目で上釉の掛かった和物の陶磁器の材質。

「草」は三番目で竹、籠、瓢(ふくべ:ヒョウタン)や上釉の掛からない陶磁器の材質。としています。

また、茶室においては掛軸と花を同時に飾らないのが正式で、両方一緒に飾るのを「双飾(もろかざり)」といいますが、これは略式の扱いとされ、掛軸が長い場合、花入は床柱の釘に掛け、横物の場合には花入は下の床の真ん中に置きます。縦に長い掛物でも取り合せで下に置く場合は、下座寄り三分の一の所へ、脇に寄せて置きます。

次回(究極の「和」のかたち #2 ——茶室を引き立たせる道具の数々とその意味)も引き続き日本独自の文化であり、侘び寂び美学の象徴でもある「茶室のインテリア/日本」のインテリア・オーナメントのお話です。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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