片付けから始まった 暮らしをイメージさせる「ホームステージング」#5 ホームステージングの効果は空室改善だけではない(2/2ページ)
杉之原 冨士子(すぎのはら ふじこ)
2021/11/04
コロナ禍である今だからこそ“誘惑”は多い
実は、コロナ禍である今は、家のなかにモノが溜まりやすくなっているのです。
テレビショッピングでは魅力的な言葉で巧みに商品の説明をしています。ネットでもワンクリックで商品が家に届きます。重たいものでも持ってきてくれます。100円ショップでは、「こんなものまで100円なの?」という商品も購入できる。
このように、簡単に家のなかにモノが入ってきます。
しかしいざ捨てようとすると、分別の仕方が分からない、大きい物は粗大ごみの捨て方があり面倒くさい。捨てたいけれど結局捨てられず、ゴミ袋に入れたまま庭に置きっぱなしにしたり、納戸に積み上げてたり、家の裏口に出しっぱなし―。という人も少なくありません。
さらに、家のなかには、すでに必要以上のものが入っていることが多いのです。
ティッシュペーパーやトイレットペーパー、缶詰、洗剤などのストック品は、腐らないものとして安いときにまとめ買いしている人が多く、引っ越しのときなどに次から次へとストック品が出てくることがあります。
本当にこんなに大量のストック品が必要でしょうか? 本当に必要なときに必要なものがすぐに出てきますか?
ストック品は、今使っているものともう一つあればいい。と考えると分かりやすいと思います。最後のストック品を使い出したら、新しいストック品を購入する。というルーティンにすれば、余計に購入する必要はありません。
そして、ゴミはできるだけ早く外に出せるよう、ゴミの日には必ず捨てられるくらいのゴミ袋の大きさにするといいでしょう。あまり大きなゴミ袋を買ってしまうと、袋をいっぱいにするまでゴミを捨てなくなってしまうものです。
できるだけ家のなかにモノを入れないことを意識する。次に、家のなかのモノをできるだけ外に出す。まずは、家のなかのモノが滞留しないことが、快適な暮らしをするための始めの一歩です。
【過去の記事】
〜賃貸物件がホームステージングで生まれ変わる〜
〜賃貸物件がホームステージングで生まれ変わる②〜
〜賃貸物件がホームステージングで生まれ変わる③〜
この記事を書いた人
一般社団法人日本ホームステージング協会 代表理事
専業主婦を経て運送会社に就職。事務パートから引越営業職と同時にお客様の荷造り荷解きサービスも担当。2011年に独立し、お片づけ・梱包会社株式会社サマンサネットを設立。多くの現場経験からホームステージングの必要性を感じ2013年日本で唯一ホームステージングを体系的に学べる一般社団法人日本ホームステージング協会を設立。 一般社団法人 日本ホームステージング協会 https://www.homestaging.or.jp/