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ファミリー向け分譲マンションに特化した不動産投資法――ファミリー向け分譲マンションで不動産投資をする理由④(2/4ページ)

横山 顕吾横山 顕吾

2021/09/17

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区分マンションは流動性が高い

メリットの10番目は、「流動性が高い」ということです。

一棟物と比較して、分譲マンションは1戸しかないため物件価格が安くなります。したがって、一棟物を購入できる人より分譲マンションを購入できる人は多くなります。ということは流動性(現金化できる可能性)も高くなるということです。分譲マンションを多く対応している不動産業者なら、即時に現金購入してくれる場合もあります。

一棟物の場合は、購入希望者は投資家のみですが、分譲マンションの方が投資家に加えて、自身が住もうとする実需層も対象になります。したがって、流動性が高く、一棟物より早く現金化できる可能性が高いです。

物件価格が分かりやすい

メリットの11番目は、「物件価格が分かりやすい」ということです。

一棟物の場合、近隣エリアに同様の土地面積・構造・規模(建物面積、間取や世帯数)・築年数・設備の物件がない可能性が高いです。オーナーが有する土地面積で最大の利益を生みだそうとするので、立地も異なれば、面積も異なりますので、近隣に同じ規模の一棟物はほとんどありません。

一方、分譲マンションの場合は、同一マンション内に同じ間取りの部屋が複数あります。大体、縦の列、例えば201号室~1501号室は2LDK、202号室~1502号室は3LDKというように、同じ敷地で同じ建物面積で同じ間取りの部屋が複数あります。

また、近隣の分譲マンションにも似たような間取りの部屋がある可能性が高いです。マンションデベロッパーで多少の設計の違いはありますが、人気ある間取りは似通っているからです。

したがって、自分が所有している同規模の物件が過去いくらで売買契約が成立しているのか、今どのくらいで売却できるのかということが分かりやすいです。

一棟物を設定する場合は、積算法や収益還元法で行われることが多いですが、分譲マンションの場合は、それに加えて取引事例法に基づいて売却金額を設定することがしやすいです。

重要なリスク分散

メリットの12番目は「リスクを分散しやすい」ということです。

分譲マンションは一棟物と比較して少額なため、エリアを分けて複数所有することも実践しやすいです。エリアを分けて所有できれば、自然災害や火災などが起こっても、その影響はその部屋のみで済みます。一棟物の場合は、建物全体の被害をすべて受け入れる必要があります。

自殺や他殺のような事件が発生した場合や、企業や大学の移転があった場合も同様で、一棟物であれば家賃下落が全室に影響しますが、分譲マンションの場合は所有している部屋のみです。

一室ずつエリアを変えて分譲マンションを所有することでリスク分散できるのも賃貸経営の安全性を高めます。

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この記事を書いた人

マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸経営アドバイザー、防火管理者、損害保険募集人

1970年岡山市生まれ。筑波大学体育専門学群卒業後、転職を繰り返し、6つ目の勤務先として分譲マンション管理会社に就職。2008年から一般財団法人日本不動産コニュニティー(J-REC)広島支部長を務め、12年に投資用分譲マンション2戸を取得。17年に区分マンション所有に特化した専業家主へ転身。趣味はリフォーム、ラグビー観戦。

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