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住宅ローンで「持ち家貧乏」が増殖中!? ゆとりある持ち家ライフを実現する3つのポイント(2/5ページ)

横山晴美横山晴美

2017/08/18

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住宅ローンで「持ち家貧乏」になる典型的なケースとは?

持ち家貧乏になる可能性が高いのは、きちんとした返済計画を立てずに住宅購入に踏み切ってしまう人です。

もちろん、そういう人たちが必ず持ち家貧乏になるわけではありません。なかには、返済計画を立てずに住宅を購入しても、ローンを完済し、退職後のリフォーム費用まで用意できる人もいます。

しかし、これはあくまで少数派と考えましょう。具体的に、返済計画がない住宅購入とはどのようなものなのでしょうか。

<ケース1>借りられるだけ借りてしまう
住宅ローンを借りるには、金融機関の審査を受けなければなりません。年収や年齢、勤続年数などの条件により、住宅ローンをいくら借りられるのか、その金額は変わります。

ですが、仮に4000万円の融資を受けられるからといって、滞りなく4000万円を完済できるとは限りません。「借りられる額と借りていい額は違う」と言いますが、金融機関が貸してくれる額(借入可能額)と、実際に滞りなく完済できる額(返済可能額)とを混同してしまうと返済が苦しくなる可能性があります。

<ケース2>諸費用を考慮していない
住宅購入時には、物件価格のほかに、住宅ローンの諸経費や家具購入費、そのほか引越し代などの諸費用が発生します。また、購入後には、維持費として固定資産税やメンテナンス費用がかかります。それらの費用を見込んでおかないと、後で思わぬ出費に苦しむことになります。

<ケース3>支出の増減を考えていない
いまや、収入は年齢とともに増えていくものとは限りません。逆に下がることもめずらしくなくなったと言えるでしょう。また、収入が増加していったとしても、それ以上のペースで支出が増えれば、家計収支は悪化してしまいます。

住宅購入を決めた時点では、滞りなく返済できると判断した額であっても、将来、収入の変化によって負担にならないか、慎重な判断が必要です。

持ち家貧乏を誘発する典型的なケースを3つご紹介しましたが、なぜ、きちんとした返済計画を立てずに住宅購入を決めてしまうのでしょうか。

私の知る限りでは、衝動買いのようにして住宅を購入してしまう人には、“住宅ローンをいくらまでなら借りてもいいか”ではなく、“ほしい物件をどうやって購入するか”ということに意識が向いてしまっている人が多いようです。

言い換えれば、予算内で買える物件を探すのではなく、ほしい物件を購入するために、どうやって住宅ローンを借りればいいのかという思考になってしまうのです。

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この記事を書いた人

ライフプラン応援事務所代表

ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。

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