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鉄筋鉄骨コンクリート造

鉄筋×鉄骨×コンクリート
賃貸情報などを見ていると「SRC造」という用語を見掛けることがあります。SRCとはSteel Reinforced Concreteの略で、直訳すると「鉄で補強されたコンクリート」のこと。SRC造とは鉄筋鉄骨コンクリート造を意味しています。
鉄筋鉄骨コンクリート造は、薄い鉄骨の骨組みに柱や梁を接合してその周囲に鉄筋を配置、コンクリートを流し込んで造る工法です。柱でイメージすると、コンクリートが鉄筋を覆って柱の表面を形成し、鉄筋の内側を鉄骨が走っている構造になります。
鉄筋と鉄骨
鉄筋とは直径太さ約1センチ以上の鉄の棒のことで、引っ張る力に強いという特徴があります。鉄筋は錆びやすいのですが、アルカリ性のコンクリートで包むことで錆が防げます。また、コンクリートは引張力に弱いのですが、圧縮には強い建材。鉄筋とコンクリートが互いを補い合う構造になっているのが鉄筋コンクリート造(RC造)です。
鉄筋鉄骨コンクリート造では、鉄筋コンクリートに鉄骨が加わります。鉄骨は強度が高く、単体でも柱や梁に使用されることがあります。鉄筋と鉄骨でコンクリートを補強するので、鉄筋鉄骨コンクリートは強度としなやかさを兼ね備えた構造と言うことができます。耐久性、耐震性は鉄筋コンクリートに勝ります。
ただし、鉄筋鉄骨コンクリートは建設コストがかさむため、中低層のマンションで用いられることはまれです。一般的には10階建て以上の高層マンションで多く使われていると言われています。
SRC造の注意点
鉄筋コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造の建物は音や振動が響きにくく、火災にも強いのが特長ですが、入居する場合は壁の厚さに注意しましょう。堅牢な鉄筋コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造でも、壁は薄い場合があります。直接壁を叩いてみてペチペチと堅い感触が返ってくれば中身が詰まっている証拠、コンコンとドアを叩いた時のような音がすれば壁が薄いか中が空洞である場合が考えられます。また、木造と比べて建築費が高い分、賃料などは高めになります(鉄筋鉄骨コンクリートが最も家賃相場が高い)。
さらに、コンクリートには熱伝導率が高いという特徴があります。これは夏は暑く、冬は寒くなりやすいということで、冷暖房費がかさむ傾向があります。気密性が高いのもコンクリート造の特徴ですが、換気やカビの発生に留意する必要があります。