わかりづらい解約引き

賃貸契約で返還されないお金
解約引きは賃貸契約にまつわる用語で、敷引金とも呼ばれます。保証金または敷金のうち、契約終了時または解約時に借主へ返還されないお金のことで、このお金が保証金に含まれる場合は「解約引き」、敷金に含まれる場合は「敷引金」と呼ばれます。一般的には「敷引き」と総称されることが多いようです。
関東では礼金・敷金制度が一般的です。礼金は貸主に対する「お礼」として支払うお金で、返還されません。敷金からは退去時に室内の損耗具合によって原状回復費用が引かれます。これに対し、主に西日本で見られるのが敷引き・保証金制度です。敷金と保証金は余れば返還されますが、礼金と敷引きは戻ってくることはありません。こうして比較すると単純に呼び名が違うだけのように思えますが、敷引きの場合は特約によって退去する時に保証金から無条件で一定額が引かれるシステムになっています。入居時に保証金をまとめて支払い、退去する時には敷引きと部屋の補修費用等を引かれた金額が返金されるのです。綺麗に部屋を使っていたとしても、敷引きされる額は変わりません。ただし、敷引き・保証金制度を採用している地域では更新料がほぼ設定されないという特徴があります。
敷引き制度から敷金制度へ
敷引きの細部については、紹介しているサイトによって違いがあります。この文章では「退去する時には敷引きと部屋の補修費用等を引かれた金額が返金される」と書いていますが、「補修費がいくらかかったとしてもそれとは関係なく一定額が引かれることが最初からわかっている」「貸主への礼金であると同時に修繕費も兼ねる」と解説しているサイトもありますし、「退去の際にクリーニング費用を別途請求されることもある」と警告するサイトもあります。保証金の相場は家賃の6~8ヵ月程度で、敷引きはその半額~6割程度と言われます。完全定額ならわかりやすいのですが、実際には敷引き以外にお金が引かれるケースもあるようです。また、敷引きを何に充当したのかを明示しない慣習があり、このわかりにくさがトラブルにつながることもありました。
過去には裁判で敷引き特約が問題になる場合もあり、特に居住年数が短い場合、「居住年数の長短によらず一定額の負担を強いられることは合理的ではない」等、敷引き制度に否定的な判断がなされるケースも出てきました。このため最近の関西圏では、消費者にわかりやすい敷金制度が広まっています。
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