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キャッシュアウトフロー

フローとは流れのこと
キャッシュアウトとはデビットカードで決済する際に店舗レジから少額の現金を引き出せるサービスのことですが、金融・経済用語では「資金の流出」のことをキャッシュアウト、またはキャッシュアウトフロー(cash outflow)と呼びます。これはキャッシュインフロー(cash inflow)と対になる概念です。キャッシュインフローは「資金の流入」を意味します。
有名な金融・経済用語にキャッシュフローがあります。「フロー」とは流れのこと、キャッシュ」は手元の現金、普通預金・当座預金のこと。キャッシュフローとは現金の出入りのことです。例えば企業が活動を行えば、お金の出入りが発生します。商品を仕入れ、販売し、代金をいただく。製品を自社開発するため研究費を出す。設備投資をしたり、駐車場経営で収入を得たりする。その過程で企業にお金が入ってくることを「キャッシュイン(フロー)」、お金が出ていくことを「キャッシュアウト(フロー)」と呼びます。キャッシュインからキャッシュアウトを引けばキャッシュフローが求められます。
  • キャッシュフロー = キャッシュイン - キャッシュアウト
入ってくるお金から出て行くお金を引くわけですから、キャッシュフローがプラスであれば企業のお金は増えており、マイナスであればお金は減っているということです。ちなみにキャッシュフローが重要だと言われるのは、キャッシュフローがマイナスになると「持ち出し」をすることになるから。現金がショートすれば、いずれ企業は倒産してしまいます。これに対し、赤字という状態は基本的に帳簿上のもので、減価償却費(現金は動かない)などによって損益は赤字だけれども、キャッシュフローはプラスというケースは普通にあり得ます。逆に、損益は黒字だが資金繰りのキャッシュフローはマイナスという状況はまずいわけです。
不動産投資におけるキャッシュアウト
不動産投資においては、家賃収入がローンの返済額を上回る場合をキャッシュイン(フロー)、下回る場合をキャッシュアウト(フロー)と呼ぶことがあります。キャッシュアウト状態ではローンの返済額が家賃収入を上回るわけですから、経営が苦しくなります。
不動産のキャッシュフローを簡単に表現すると次のようになります。
  • キャッシュフロー= 家賃 - 経費 - 返済
不動産投資では「キャッシュフロー命」「キャッシュフローさえ確保できていれば失敗する確率は激減する」などと言われています。ただし、月々のキャッシュフローを良くするためにローンを返済する期間を長く設定し過ぎてしまうと、将来のリスクが増大しかねません。不動産投資においては不測の事態に対する備えも重要だと言えるでしょう。
(参考:Webサイト「ビジョンを実現するキャッシュフロー経営」キャッシュフローとは? わかりやすく解説)