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IoT(インターネット・オブ・シングス)

モノがインターネットとつながる時代
最近ではIT技術が当たり前のものになり、「IT時代」「IT革命」と言った言葉はあまり聞かれなくなりました。それに代わるように登場したのが「IoT」という言葉です。
IT革命とは情報化社会を象徴する言葉でした。いわく、情報が物質やエネルギーと同等、あるいはそれ以上の重要な資源となり、その価値を中心に社会・経済が発展していくのが情報化社会である。いわく、IT技術の変革によって個人のライフスタイルから行政、産業構造まで、社会全体が急激に変化することをIT革命と言う。
これに対し、IoT(インターネット・オブ・シングス)の定義はシンプルです。「様々なモノ(物)がインターネットに接続されること」。IoTは「モノのインターネット」とも呼ばれています。もう少し詳しく言うと、モノがインターネットとつながり、情報交換することによって互いに制御する仕組みがIoTになります。IoT以前からパソコンや携帯電話などはインターネットとつながっていましたが、これまでネットと無縁だった機器が接続されることにより、従来では考えられなかったようなモノでも遠隔から計測・認識・制御などができるようになったのです。
普段あまり意識しない先端技術
今ではあまり意識もしないでしょうが、IoTはすでに私たちの生活を支える技術となっています。例えばスマートスピーカー(AIスピーカー)は内蔵されているマイクで音声を認識し、情報の検索や家電の操作を行うということで話題になりました。スマートウォッチは時間を知るだけでなく、リアルタイム株価やメールの受信などが可能なデバイスとなっています。
交通機関ではWebサイトや停留所などのQRコード等からバスの現在位置などの情報を得るサービスが始まっていますし、物流分野においては配送や倉庫の在庫管理などに活用されています。医療分野では健康状態が悪化するとアラートを発してくれたり、健康情報を記録・管理できるウェアラブルデバイスが増えています。情報を医師と共有することで、病気の予防や効率的な治療が期待できます。アメリカの大手医療機器メーカーでは通信機能を持つ心臓ペースメーカーを開発し、患者の状態をリアルタイムで遠隔モニタリングすることが可能になりました。農業分野ではセンサーで読み取った日射量や土壌の状況に基づいた自動システム化が進んでいます。他にも自動車の自動運転分野など、IoT技術の発展はますます加速していくでしょう。