元は古代ローマの建築形式

オフィスビルやホテル、マンションのエントランスや大規模な商業施設などを訪れると、天窓が設けられた広々とした吹き抜け空間が出迎えてくれることがあります。このような天窓のある空間を「アトリウム」と呼びます。数階建ての巨大なものや、ガラス張りの屋根を備えたものなど、様々なアトリウムがあります。

アトリウムの元をたどると、古代ローマの住宅にあった中庭風の広間に行き着きます。天井の中央には大きな天窓(方形の開口部)があり、その下には雨水を受ける水盤(池)。床には大理石が敷き詰められていました。ポンペイなどで発掘された住宅は敷地全体に高い壁をめぐらせた構造になっていて、すべての部屋はアトリウムと広い裏庭を囲んで配置されていました。アトリウムは家の中心をなす空間であり、人々が集まるコミュニケーションの場でもありました。他にも初期キリスト教時代の教会堂にあった回廊で囲まれた前庭や、中世の王侯の屋敷で盛大な歓迎会を催した場所がアトリウムと呼ばれていたそうです(参考:サイト「コトバンク」)。

大型建築のアトリウム
現在ではアトリウム空間は至る所で見ることができます。日本であれば、例えば東京の丸の内に位置するコンベンションセンター・アートセンター「東京国際フォーラム」にはシンボリックなガラスのアトリウム「ガラス棟」があります。
オーストラリアのメルボルンにはそのものズバリ「ザ・アトリウム」と呼ばれる建物があります。様々な施設が集まるフェデレーション・スクエアに建てられており、ガラスやスチールなどを使用した独特な建築が特徴。美術展などが開かれる観光スポットとなっています。
ドバイにはブルジュ・アル・アラブという最高級のホテルがありますが、ロビーの巨大なアトリウムは世界一の高さを誇ります。アメリカのラスベガスにあるルクソールホテルはピラミッド型の本館が有名ですが、その内部には世界一容積の大きなアトリウム空間が広がっています。
住宅のアトリウム
玄関などに吹き抜けを備えた住宅がありますが、空から光が入るような作りになっていないとアトリウムとは呼ばれません。ネットで検索すると、建物の中央付近に吹き抜けがあって天窓が設けられていたり、屋根自体が光を通す材質(ガラスやアクリルパネル)で作られていたり、中庭に開閉可能な天蓋を設けるなど、住宅でも工夫を凝らした様々なアトリウムが採用されていることがわかります。
大家さん新規ID登録はこちら
新空室対策