建物外部のひび割れ(クラック)

ひび割れ

今回は、建物内の③のひび割れ(クラック)についてですが、建物内のひび割れは、地震などにより、クロスの下地の石膏ボードがずれることによることが大半なため、今回は建物外部に係るクラックについて説明させていただきます。

皆さん、建物のクラックを発見した場合どのようにお考えになりますでしょうか?

「わぁっ!もうこの建物ダメなんじゃない!さっさと修繕してもらわないといけないのかな?」とか「建物が倒壊しないのかな?」とか「雨水が浸入してこないかな?」とかいろいろと想像を掻き立ててしまう、憶測してしまうと思います。人間は、分からないことが多すぎるとなぜか、どんどん不安になっていきますよね。リスクもしかりでどんどん高く捉えがちになってしまうと思います。

ひび割れについては、それを見つけたら、建物の寿命を考えた場合、資産価値として考えた場合、早急に修繕しておくことをお薦めします。それは何故かと申しますと、建物にとって大敵な水の侵入に繋がるからです。 とは言いましても、全てが全てというわけではないので、今回は、その程度問題について、概略ではありますが説明させていただきます。

まず、軽微なクラックで早急な修繕が不要な場合について説明致します。基礎の表層部のモルタル部分に横にヒビがうっすらとある場合には、一般的に早急な修繕は不要です。その理由は、単なる表層部のモルタル自体が乾燥し、単なるひび割れで、躯体には影響しないと考えられるからです。私はしないので、あまり詳しくはないのですが、ちょうどお化粧したときに一番表層部が乾燥した場合に似ているイメージと思って下さい。この程度であれば、何ら問題ない範囲と思われます。ただし、その部分が建物の角などにあり、地震の際に建物のねじれにより発生した場合にも横にひび割れが生じるので、そのようなことにより生じたひび割れの場合には注意が必要です。他に何らかの不具合が生じているかを確認することになります。

次に、建物外部の壁のひび割れ(クラック)については、特にサッシ廻りなどによく発生します。それは、地震などの際に建物の揺れに伴い、そのサッシ部分に、いろいろな方向から力がかかってしまうことによります。次に、サイディングボートの継ぎ目などのコーキング、シールの劣化によるものです。おおよそ10年位から固くなり出し、12年位にはひび割れが生じ、15年位には裂けてきます。勿論陽当たりの加減により異なります。そうなると水の侵入を止めることはできなくなります。また、壁の取り合いで、雨仕舞のバルコニーの裏や軒裏に隙間が生じている場合には、台風等の横殴りの雨などには、雨がバルコニーの裏や軒裏まで巻き込んでくるので、雨漏りの原因になったりします。

まとめ

まとめますと、建物外部にひび割れ(クラック)であれば、基本的に速やかに修繕することをお薦めします。その程度と修繕方法については、建物の築年数、劣化状況、劣化部位などにより異なりますし、その状況の程度により、建物内部への影響も考えられます。ですので、直接かかりつけのリフォーム屋さんにお願いされるか、また住宅診断士へお願いしてもよろしいかもしれません。早急に対応されることにより、皆様の投資物件がいつまでも長持ちし、耐用年数を何十年超過しても収益が獲得できる物件となることを期待致します。

今回は、建物外部に係るひび割れ(クラック)について説明させていただきました。次回は、断熱から説明させていただきます。

この記事のコラムニスト

皆川聡
皆川聡(不動産鑑定士)
株式会社あおい不動産コンサルティング。大手不動産鑑定会社、株式会社三友システムアプレイザルに従事し、その後独立。
不動産鑑定業務が主ですが、住宅診断(ホームインスペクション)も対応しております。財務諸表・会社法・税務等についても、スキームに応じた鑑定評価の立ち位置を認識しております。相続・事業承継関係等にも勿論対応させて頂きます。
賃料の評価・査定につきましても、数多くの案件を携わっており、得意にしております。
[担当]物件調査
皆川聡は個人間直接売買において物件調査により権利関係の確認をします。