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新築物件と中古戸建・中古マンションの価格の違い

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前回まで土地の要件について、お話しました。今回は、建物についてのお話になります。

 

★建物に対する要件

 

1新築の建物について

 

~もちろん、一番価格が高いのは「新築の建物」です。建物が新しい事は、言うまでもない事です。が、新築だからと言っても、内容はさまざまです。「耐震等級」や「断熱等級」「ソーラーシステム」などなど建物の性能自体も、さまざまな商品があります。

 

断熱材の性能の善し悪し、構造材の量や産地、付属する設備の量(キッチン・バス・エコキュート・防犯システムなど)、屋根の素材(瓦・カラーベスト・ガルバニュウム)などなど数えきれません。

 

そんな中で、注意していただくことは「耐震等級」や「断熱等級」などは、長い期間に及ぶ「建物の基本的な性能」である事に対し、「ソーラーシステム」などの設備は、電化製品のように10年前後の寿命の物がその殆どで、各個にメンテナンスや故障・交換が発生するものです。

 

もちろん、家本体も10年単位で補修やメンテナンスが必要なものですから、気を付けないとダブルパンチになります。売却する時は、多少有利なぐらいですね。

 

あとは、建物自体の大きさや間取り・意匠です。こちらは、面積が多いほど高くなりますが、大きすぎたり小さかったりすると、売却の時大変です。(需要がすくなくなるので)間取りや、意匠についても同じくあまり奇抜すぎない方が結果が良い場合が多いです。

 

2中古住宅について

 

「一戸建て」の場合。土地と違い、建物は償却資産ですので、年年価値は下がっていきます。同時に、性能も下がる事になりますが、売却までお使いになった方の使い方や維持・修繕の内容で、その後の寿命などが全く違う物になると言う事です。

 

基本的に新築の場合は、メーカーなりが新品の製品として販売しますので、保証や保険の対象にもなりますが、中古の場合は 一個人の方が自身の所有物として自由に使った末、売却する物ですから、購入者側もある程度認識を改めないと、無用なトラブルの素です。

 

簡単にお話すれば、中古の物件を買われる際には、物件自体の残りの寿命と合わせて、外からは見えない欠陥や欠点も一緒に購入する事になると言う事です。この認識の上で、交渉なりをしてください。宅地建物取引業法でも、悪質なケースやごく一般的な補てん以外の保障的な事はは、認められません。

 

もちろん、同じ中古物件でも古くなればなるほど価格は安くなりますが、加速度的にリスクも大きくなります。ちなみに現在の日本の木造の住宅の場合は、平均的に約20年で価値はほぼ0になる事を覚えていただくと、良いかと思います。

 

~建物に付属する設備や施設についても、価格への影響はありますがそれほど大きな差としては捉えられていませんので、その方向でご判断ください。

 

それよりも、太陽光発電や床暖房・ミストサウナなどの設備がたくさんあるほど、管理・維持・修繕などのリスクもある事をお忘れなく。

 

■「マンション等集合住宅」について

 

基本的なことは、上記「一戸建て」の内容とほとんどいっしょです。大きく違う部分は、マンション等のばあいは、マンションの性能を維持する為に「大規模修繕工事」や「計画修繕工事」があります。

 

これは、そのマンションの所有者の集まり(管理総会)で、自分たちのマンションを良好に維持・管理するために行うもので、避けられないものです。

 

現在のマンションの管理形態から、「大規模修繕」などを行うと、大抵の場合その資金が不足する為、銀行などから借り入れをする事が多いです。このため、それ以降の管理費や修繕積立金が増額改定されることが多々あります。こういった内容を知らずに購入すると、家計などが大変なことになります。

 

通常、不動産の取引でこの内容は説明されるはずですが聞き逃していたり、説明自体が不備だったりすることもあります。前もって、この件だけは知っておいていただくといいと思います。中には、「管理費等の増額改定」が理由で売却する人もいます。

 

次回は、今までの内容からの「考察」的なお話をしようと思います。

 

今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?

baibai

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この記事を書いた人

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