定年後にマンション購入しても大丈夫? 留意すべき4つのポイントをお金のプロが教えます!(1/5ページ)
牧野寿和
2017/10/27
定年後のマンション購入は危険? 賃貸にもリスクはある?
(c) moonrise – Fotolia
定年退職を機に、郊外の一戸建てから駅近のマンションに住み替えたいという人が、資金計画などの相談にいらっしゃることがあります。また、現在は賃貸住宅に住んでいるけれども、定年退職後にマンションを購入しても大丈夫かという相談をされる人もいらっしゃいます。
マイホームの住み替えであればともかく、定年退職後にマイホームを購入するとなると、不安を感じる人も数なくないことでしょう。ですが、定年退職後に賃貸住宅に住み続けることにもリスクがあります。
定年退職後に賃貸住宅に住むとなると、最も問題となるのは、「入居できるかどうか」ということでしょう。
ご存知かもしれませんが、実は、高齢の人の入居を受け入れる民間の賃貸住宅は少ないのです。私の知る限りでは、だいたい65歳を超えると、入居審査を通る可能性は大きく減ってしまいます。
大家さんが年齢の高い人に部屋を貸すことを躊躇するのは、年金暮らしで収入が少ないことから家賃の滞納を心配したり、孤独死や火の取扱いといった集合住宅ならではのトラブルを警戒したりというのが、その理由です。この傾向は今後も続いていくでしょう。
現在、賃貸住宅に住んでいる人でも、もし、定年後に何らかの理由で引越しをする場合、新たに賃貸住宅に入居できるかどうかという点が問題になります。
また、何らかの理由で家賃を払い続けることができなくなれば、住むところを失うことにもなってしまいます。
老後の安心を考えるのであれば、現役中にしっかりと準備をしておき、定年退職後はマイホームで暮らすことが何よりと言えるのではないでしょうか。
この記事を書いた人
CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。