車が入らない、市街化調整区域…マッチングで売れない不動産を売る(1/3ページ)
田中 裕治
2020/04/19
車の入らない土地の売却の初歩
売れない家にはさまざまな理由があります。その1つが車の入れない立地の物件です。
たとえば、駅近くで敷地面積が狭いため、進入路が狭い、あるいは傾斜地に家があるため家の前が階段になっている家などです。こうした条件の物件をお持ちの方のなかには、車が入れないから売れないと思い込んでいる方もいらっしゃいます。
たしかに、こうした条件の家、なかでも車が生活の足になっているところでは、条件的に厳しい部分もあります。しかし、ものは考えようでゼッタイに売れないかというと、そんなことはありません。
当たり前のことですが、まずは車を必要としない人に売れればよいわけですが、車を持っている、これから買おうとしている人であっても売る方法はあります。
一番簡単な方法は、あらかじめ家の近所の月極駐車場と契約をしておき、それとセットで販売する方法です。ほかにも家の前が階段になっている物件では、階段をスロープにかえる工事を行うことで問題を解消することができます。ただし、こうしたケースでは傾斜角度がどのくらいあるか、また、公道であれば行政の許可が必要になります。
さらに重要なことは売る相手を考え直すことで、売れなかった物件が売れるようになることです。
そんな実例をご紹介しましょう。
この記事を書いた人
一般社団法人全国空き家流通促進機構代表理事、株式会社リライト代表取締役
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後大手不不動産会社に勤務したのち、買取再販売メインとする不動産会社に転職。その後、34歳で不動産会社を設立。創業以来、赤字の依頼でも地方まで出かけ、近隣住民や役所などと交渉。売れない困った不動産売却のノウハウを身につけてきた。著書に『売りたいのに売れない! 困った不動産を高く売る裏ワザ』『本当はいらない不動産をうま~く処理する!とっておき11の方法』などがある。